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2009年10月22日 (木)

月次決算と発生主義会計

月次決算には発生主義会計が不可欠です。発生主義は、現金の収入や支出に関係なく、収益や費用の事実が発生した時点で計上しなければならないとするものです。

ある会社の月次試算表を見ると、「なんか変だな」と。月次推移を見ると、売掛金や買掛金がまったく動いていない。しかも、月によって粗利益率の変動幅が大きすぎる。事情を聞くと、「税理士さんに出してもらっている」と。

西原:「もしかして、決算のときだけ税理士から売掛金の残高、買掛金の残高の一覧を教えてほしいと毎年頼まれているのではないですか」
会社:「そうです。毎年決算のときだけ頼まれます」

これは、期中「現金主義」で処理して、決算月に修正して年次では「発生主義」にする方法です。税務決算だけならこの方法も否定できないですが、月次決算となると相当な問題。期中の損益はまったくわからない。現金の増減を見ているだけのようなものです。すべて現金取引ならいいですが、そうでなければ企業会計としては意味がありません。

そもそも企業の儲けは現金が増えなければ儲けとはいえません。その現金を生む根源は発生時点にあり、さらにいえば意思決定時点までさかのぼります。意思決定時点で儲かるかどうかは決まっているのです。

しかし、意思決定時点で損益を把握することは不可能なので、発生時点を基準として損益を確定します。現金は発生の後に動くので、発生時点で先の現金残高も確定します。

小規模企業では現金主義で会計処理しているところは結構あるようですが、そこそこの規模になっても同様にしているケースもあるので大変な驚きです。

「現金主義の月次試算表を毎月渡されて、しかもご丁寧に細かい財務分析まで。一体、経営者は何を見ていたのだろう」と疑問に思ってしまいます。こんな状態で「当社は業績主義を導入している」と言われると、疑問ではなく不安になってきます。

現金主義の処理は作業が楽です。しかし、そのつけは計り知れません。今のご時勢、企業規模に関係なく、「月次決算」と「発生主義会計」は基本中の基本と思うのですが・・・。

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