現場任せは部分最適
仕事を「現場任せ」にするとどのようなことが起こりやすいでしょうか。
「現場を大切にする」、「現場の意見を聞く」どれも大切なことですが、「現場任せ」だけはいただけない。なぜなら「現場任せ」は部分最適な場合が多いからです。部分最適な集合体は必ずしも全体最適にはなりません。
行政の仕事を考えてみてください。行政の各部署は自部署をよくするために一生懸命努力してがんばっていると思います。しかし、全体最適の視点でみるとどうでしょうか。政権をとった民主党と官僚とのギャップをみれば明らかです。省益(部分最適)あって国益(全体最適)なしです。
がんばっているから、自分たちの悪いところを見ようとしない。上からいろいろと改善案を出してもなかなか受け入れようとしない。改善案は全体最適だからです。
こうしたことが企業内でも起こります。「現場はかんばっているから」といっていつまでも旧態依然とした考え方、やり方で同じミスを繰り返す。現場主導で「経営陣が現場の仕事に口を挟まない」・・・一見いいことのようにも思いますが、そのためにはいくつかの条件が必要です。
以前ある社内研修で「現場主導には賛同できない」と発言したら相当現場から反発をもらったことがあります。技術を売る会社なので当然の反応ですが、こういう企業では現場で「コスト」がおろそかにされているケースが多い。現場中心の名の下にコストをかけることが正当化されているケースが多いのです(役所の体質も同様ではないでしょうか)。また、近視眼的なものの見方をするのが現場です。
こうしたことは全体最適の視点から見たら、肯定できるものではありません。現場では「全体最適あっての部分最適である」という視点が欠けてしまうのです。
だからといって、すべてトップダウンで現場をコントロールのがいいとも思いませんが、少なくとも全体最適の視点をもつ現場管理者を置いて情報を経営陣にフィードバックすることは必要条件です。
経験上、生え抜きの管理者は部分最適になりがちです。厳しい環境下では部分最適しかできない管理者は弊害になります。全体最適の目を育てなければなりません。
