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2009年2月17日 (火)

労働分配率と賃金制度

労働分配率は、付加価値に占める人件費の割合です。付加価値は、簡便的には、製造業で「売上-材料-外注費」であったり、小売業で「粗利益」を使います。要は、利益をどれだけ人件費に分配するかという趣旨です。

一般的に、小売業は40%未満、卸売業は45%未満、製造業は50%未満、サービス業は55%未満が良好といった目安があるようですが、必ずしもそうではない場合もあります。実際に高い労働分配率でも十分な営業利益を出している会社もあるので、個々の会社で適正な率は求める必要があります。

ただ、統計的に労働分配率が高い会社は赤字になっている可能性が非常に高いということは言えそうです。それでは低ければ低いほどいいかというと、従業員のモラールが低くなってしまっては元も子もないので、「適正な」ということになります。

賃金制度を考える場合、労働分配率を考慮して設計するようにしているのですが、意外と企業側は無頓着なことがあります。役割給、業績給、業績賞与・・・と、個々の従業員への分配方法は変動的にするのですが、大本の原資は固定化。これでは、いくら成果主義・業績主義をうたっても業績悪化時には労働分配率は跳ね上がります。

支給原資を変動費化させることで、ある程度の労働分配率の高さを許容できます。労働分配率の高い会社は人件費を変動費化することをおすすめします。固定費があるから赤字になるのであって、究極的には経費を全部変動費にしてしまえば会社は絶対赤字にはならないのです。

最近のように業況が悪くなると、労働分配率で人件費をコントロールできる会社とそうでない会社では相当な体力差があるのではないでしょうか。但し、不当な解雇などによる変動費化は社会的にも人道的にも許されません。あくまで雇用は維持。

「借入れしないと賞与が払えない」というのは典型的なコントロール不能状態です。賞与は労働分配率でコントロールし、フリーキャッシュフローでまかなえなければ支給減すべきなのです。賞与原資を借入れるということは問題の先送りであり、それでは永遠に問題解決できません。

とはいえ、どうしようもない・・・であれば、きちんと現状を従業員に伝え、これからしようとしていることと将来像を説明することから始めます。

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