次の危機への下地
もし、経済が生き物であれば、生きてゆくために「ひずみ」は是正されなければなりません。それが、自然の摂理であり、多くの生物が生き延びるために繰り返されてきた現象です。
経済の低迷は定期的に繰り返され、行き過ぎると停滞し、ある程度停滞が続くと過熱に向かっていきます。停滞期には誰が発するでもなく「ひずみ」が是正され、正常になるため、「ひずみ」のある企業、人、政策などに退場を促します。自然淘汰と言ってもいいのではないでしょうか。
100年に一度と言われる金融危機も、回復のための滑走期間と思えば、そんなに悲観的になる必要もないのでは・・・と思います。
しかし、誰でも病気の治療中はつらいもの。即効性ある対処療法に頼りたいのは誰も同じ。名医は薬の使用より、患者の自然治癒力を引き出すように努力すると聞きます。過剰な薬は副作用、別の傷病原因、根本的な体質改善の妨げとなるからでしょう。
マクロ経済的には強力な薬の投与(救済策)は避けられないのでしょう。問題は本来退場しなければならいない分子が強力な薬の影に隠れて生きながらえることです。さらに怖いのは、その薬による恩恵(補助金)を虎視眈々と狙っている分子です。
こうして、経済回復に向けて進む中で、次の危機への下地は醸成されていくのです。
