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2008年10月

2008年10月26日 (日)

二面思考

昔から二面思考を示す言葉はたくさんありますが、問題に直面したとき、つい主観的、一面的になってしまうのは人間の本性なのかもしれません。特に、問題の渦中にいるとき、二面思考は非常に難しい。

昨今の株価急落、円高はマスコミ報道、エコノミストのコメント、どれも悲観的なものばかりで、聞いているだけで気が滅入ってきます。まあ、どれだけ人の気を引くかで評価される職業だけに、あまりにマイノリティな意見を言って、後で責められることを考えると「ここはみんなが考える悲観論で」となるのでしょう。

そもそも、報道とか、評論は「悲観論」で発表したほうがリスクはないのです。当たれば「やっぱり言ったとおりだ」、はずれたら「ばずれてよかったね」なのです。楽観論ではずれたら「はずれているじゃないか」と責められるのです。

この悲観論に流されていると、いつも見方は一面的になってしまうのです。本当はチャンスもあるのに。

重要なのは、「もしものときに備える力」と「チャンスと見たら一気に攻める力」を同時に併せ持つことなのです。そして、日ごろからそれができるだけの体力を温存することです。

「危機」とはクライシスとチャンスと聞きます。企業経営においても、個人投資においても「二面思考」のできる会社や人がクライシスを乗り越えることができるのです。

2008年10月17日 (金)

PDCAサイクル

PDCAはプラン(計画)→ドゥ(行動)→チェック(検証)→アクション(改善・再行動)を繰り返すマネジメントサイクルです。非常にシンプルにマネジメントの本質を表していて、これに5W1Hが加味されれば、ほとんどの課題は解決の方向へと動き出すのだと思います。

しかし、これがなかなか難しい。組織においては、複数の人たちが関与するので、さらに困難を極めます。これを忠実に実行できる組織、ビジネスパーソンにめぐり合うことはめったにないと言っても過言ではないのではと思います。

自分も含めて経験的に、このサイクルは「縮小化・下方化」していくこと(縮小・下方スパイラルと言ったほうがいいかもしれません)が多いことははっきりしています。

最初のプラン(計画)は壮大な目標があって、いろいろな手法も取り込んで立派なものができます。でもこのとき、チラッと「ホントにできるのか。一体誰がやるんだ。自分が担当だと困るな。」といったことが頭をよぎります。

次のドゥ(行動)はプランのようにはいきません。やってみると難しい。トーンダウンしてきます。日常の業務に追われたり、物理的に不可能なことが発生したり、人のせいにしたり、「できない」理由を探し出します。

続いてチェック(検証)。この段階では、できなかった結果を既に認識しているので、気が入りません。やりたくないのです。言い訳をいろいろと考え、その場をどう切り抜けるかが主な思考になってしまいます。次のアクションにあまり負荷がかからないようにするか、またはその場しのぎでさらに壮大な再行動計画を立てて許してもらおうとすることもあります。

そして最後にアクション(改善・再行動)。儀式としてやる場合や全くスケジュールが組まれずやらないこともあります。

こうして、PDCAサイクルは縮小して自然消滅。社員の間では、自分たちが張本人なのに「うちの会社は計画だけで実行しない」とか「いつも絵に描いた餅」などと無責任な発言がはびこります。

どうしてこうなってしまうのでしょう。原因はいくつかあるでしょう。

その中で重要な原因をひとつ。それは「温度差」です。問題に対する意識の差のようなものです。当たり前といえば当たり前なのですが、この温度差を日ごろからいかに縮めておくかということは相当重要なことと思います。この温度差のバラつきが小さいほど組織として強固であり、問題解決にすぐに取り組めるように思います。(温度差による偏差を数値化できれば組織診断指標としても使えるかもしれません)

温度差を縮めるキーワードは「コミュニケーション」です。良好なコミュニケーションはあらゆる問題解決の基礎的な処方箋です。そして、有効な処方箋ほどシンプルかつスタンダードなのです。

2008年10月 6日 (月)

コンテクスト

コンテクスト(Context)は「文脈」、「前後関係」、「背景」と訳されます。これが読み取れるかどうかで、結果は180度異なります。

例えば、あるお客様から発せらるメッセージについて、コンテクストを理解しようとしてそのメッセージを受け取る人とメッセージの額面のみを念頭に置いてメッセージを受け取る人とでは、その行動、結果は相当異なることは容易に想像できると思います。

お客様:「月次決算資料を出して欲しい」

額面氏:「わかりました。早速作ります」・・・(とりあえず、来週までに作ればいいか。)

お客様の要求どおり行動に移るのであれば、これでいいことになります。

一方、

コンテクスト氏:「わかりました。何か必要でも生じましたか」

お客様:「新規投資を考えていてね。ちょっと利益状況とか推移を見たかったので」

コンテクスト氏:「それでは来週中にはお持ちします」・・・(利益推移もだけど、新規投資なら資金余力だな。その指標も必要だろう。利益低迷期、銀行貸し渋りの状況下だから、銀行を納得させるシナリオも考えようか。)

当然、仕事のパフォーマンスはコンテクスト氏のほうが格段に上となります。その差は倍どころではありません。場合によっては、数十倍の差がつくことだってあるのです。

この点が、提案型ビジネスの差別化の要点です。時間労働では、人の10倍働けば、10倍の収入が得られますが、継続的には不可能です。しかし、提案型ビジネスではコンテクストを読み取れば、同じ労働時間で桁外れのパフォーマンスを生み出すことができるのです。

この能力は生まれつきあるものなのか、鍛えられるのか、わかりません。ただ、そういう人がビジネス社会には存在していて、顧客に受け入れられ、活躍している事実は何度も目にしました。確信はないですが、きっと鍛えられる能力と思います。

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