退職金はいずれなくなる!?
前回の続きになりますが、退職金の存在意義はもはや相当低くなっているのではないかと思います。あるとすれば、既存労働者の「既得権」として。
労働者の既得権は法的にかなり強力なので、これを一朝一夕に廃止することはできません。しかし、時間をかければ新規採用者からは廃止できるので、いずれ何十年後かにはなくなる可能性はあるわけです。
前回にも書きましたが、その成り立ちを考えると、当初考えられた退職金というのはもはや存在することは困難で、形を変えることで、例えば「確定拠出年金」といった公的年金の補助としての存在しかないと思います。これを「退職金」と呼ぶには抵抗感を感じる人は多いのではないでしょうか。
こうした「退職金の行く末」を見ることで、世の中をもう一度見てみると、「時価評価」というキーワードが思い浮かびます。背景にあるのは世界基準である「時価会計」の浸透。つまり、現在価値がどうかということが重要なのです。
過去の功績とか関係なく、将来は現在に置き直して、時価価値で評価することが企業経営には要求されているのです。そのためには将来の不安は取り除かなければなりません。
このことはすべての分野において浸透しそうです。人事評価も過去の功績より、現在どう評価するか、先々どのように育成するかが重要です。これまでは、企業人生を通じて評価されたので、山谷あっても平均されて格差も出ませんでした。しかし、これからは自助努力を怠るととたんに急降下です。人の評価も時価なのです。(個人的には賃金は期待料と考えています。)
昨今の企業不祥事と時価評価も相関は強いのでは。大手の老舗も時価評価には勝てなかったのです。
この流れの中では、やはり「永年働いてくれてご苦労さん」式の退職金は縮小の方向なのです。
